
韓国の政党「国民の力」の大統領選挙候補に立候補を宣言した安哲秀(アン・チョルス)議員が出馬宣言式で指に書いた文字が話題になったことについて「むしろ良い反応が多かった」と述べた。
安議員は今月10日に放映された韓国のテレビ局TV朝鮮の報道番組『チャン・ウォンジュンとキム・ミソンのニューストラダムス』で4月8日行われた出馬宣言式で指の内側に書かれた「イ・ヒョジン 圓光大」という文字が話題になったことに関連してこのように語った。
安議員は「広報担当を紹介する時間があったが、ミスをしてはいけない」とし、「記憶はしているが、補助記憶として書いたものだ」と説明した。
これに先立ち、大統領選出馬宣言式で安議員の指に書かれた文字の写真が共有され、SNSなどで呪術的意味があるのではないかという憶測が飛び交った。過去に尹錫悦元大統領が国民の力所属の大統領候補だった際、予備選5回目の討論会に出席し、左手のひらに「王」の字が描かれた状態で登場し物議を醸したため、安議員の手に書いた文字についても注目が集まった。
しかし、すぐにこれは安議員が紹介する人物の名前であることが判明し、「配慮のメモ」という評価に変わった。安議員側は予期せぬ論争が起きると「彼の手に書かれた文字は『イ・ヒョジン広報担当』である。広報担当を紹介するために一時的に書いたものだ」と 釈明した。
安議員は「なぜ『大』の字だけ漢字で書いたのか」という質問に「『大』をハングルで書くよりも画数が少なく、書きやすいので漢字で書いた」と補足説明した。
彼は「第19代大統領選挙と今回の第21代大統領選挙を比較した時、どちらの選挙がより希望が持てると感じるか」という質問に「今回の大統領選挙の方が勝算が高い」との見方を示した。
その理由として民主党の李在明(イ・ジェミョン)元代表を挙げた。安議員は「現在の世論調査を見ると政権交代を望む比率は約50%だが、李元代表の支持率は約35%にとどまっている」とし、「保守が十分に団結すれば勝てるという確信がある」と強調した。
そして保守支持層に対して「絶対に失望して選挙を諦めず、一人でも多く投票に行けば勝てる」と呼びかけた。
安議員は李元代表に対して「今回は選挙に出馬しない方がいい。5件の裁判をすべて終え、5件とも無罪判決を受けてからの出馬が望ましい」と提言した。
彼は「選挙で最も重要なのは有権者が候補者に関する情報をすべて把握した上で最適な候補を選ぶことだ」とし、「有罪か無罪か分からない5件の裁判を抱えている人をどうして選べるのか」と反問した。
安議員は裁判をすべて終えてから出馬することが民主主義の基本原則だと主張し、「現在の李元代表の場合、(支持率が)35%を超えられないのは、さまざまな司法リスクが多いためだ」とし、「そういう人は選挙に出るべきではない」との見解を示した。