「国民の力」の元議員キム・ウンは、あるラジオ番組で「尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が統計庁長出身の元議員ユ・ギョンジュンによる不正選挙論に詳細な反論を行い、不快感を示したことがある」と主張し、注目を集めている。また、尹大統領が抱える不正選挙に対する強い疑念は、12月3日の非常戒厳事態の主要因の一つとして指摘されている。
キム元議員は12日、韓国のCBSラジオ「パク・ジェホンの一戦勝負」に出演し、ユン大統領が政権発足初期に不正選挙に言及したことに対し、ユ元議員が詳細な反論を行ったと述べた。キム元議員は、ユ元議員が元統計庁長としてこの分野の専門家であることを強調し、「ユ元議員は、大統領がYouTubeで挙げた内容を一つ一つ取り上げて『なぜ聞く耳を持たない人に対してそんなことをしたのか』と尋ねたところ、『荒唐無稽な発言だったので反論せざるを得なかった』との返答があった」と明かした。また、「恐らくその後、ユ元議員は大統領に一度も会えていないだろう」と付け加えた。
ユン大統領は前日の国民向け談話で、選挙管理委員会の不十分な選挙管理を、戒厳を宣言した主要因として挙げた。彼は「昨年下半期、選挙管理委員会を含む憲法機関や政府機関に対して北朝鮮によるハッキング攻撃があった」と述べ、「他のすべての機関は国家情報院による点検に同意し、システム検査が行われたが、選挙管理委員会は憲法機関であることを盾に頑なに拒否した」と強調した。
さらに「国家情報院の職員がハッキングを試みた際、データの操作が容易に行える状態であり、ファイアウォールは事実上機能していなかった」とし、「民主主義の基盤である選挙を管理するコンピュータシステムがこのように不十分であれば、国民が選挙結果を信じることはできないだろう」と指摘した。戒厳令が発令された3日、京畿道(キョンギ道)果川(クァチョン)の選管庁舎に戒厳軍が侵入し、選挙人名簿を管理するサーバーを携帯電話で撮影する様子が捉えられ、物議を醸した。
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