
テスラが中国の電気自動車メーカーとの価格競争で劣勢に立たされ、2月の中国での販売台数が前年同期比49.2%減の30,688台に急落した。これは2022年8月以来の最低水準だ。
4日(現地時間)、ロイターが引用した中国乗用車協会のデータによると、中国でモデル3とモデルYを販売するテスラは、1月と2月の2カ月間で合計93,926台の車両を販売した。これは前年比28.7%減となる。
1〜2月の販売減少は、旧正月の連休が昨年の2月から今年は1月末に移動したことと、モデルYの生産がアップグレード作業のため一部中断されたことが大きく影響したと分析されている。
一方、中国の競合他社BYDは先月、EV(電気自動車)とPHEV(プラグインハイリッド車)を含め、前年同期比90.4%増の614,679台を販売した。
BYDは先月、1万ドル(約151万7,769円)以下から始まるスマートEVに高度運転支援システムを搭載して発売した。中国国内では、低価格スマートEVの競争が激化している。
テスラは、中国で製造したEVをヨーロッパを含む市場に輸出しているが、ヨーロッパにおける1月の販売台数も45%急減した。
既存モデルの魅力を高めるため、テスラは2月末に中国でオートパイロット(自動運転支援)ソフトウェアをリリースし、改良されたモデルYの納車を開始した。
テスラは依然として中国で強いブランド力を維持しているが、アナリストらはシャオミ(Xiaomi)が今年末に発売予定の「YU7」クロスオーバーSUVが、テスラのモデルYの強力な競合になると予測している。