
アメリカで鳥インフルエンザ(AI)により卵価格が急騰し、エッグフレーション(eggflation)への懸念が広がっている。こうした中、スーパーで安価な卵を探す様子や、卵からヒナを孵化させることに成功する様子など、多様なコンテンツがSNSで拡散し人気を集めている。
米NBCニュースは23日(現地時間)、「卵は人気商品だ。ソーシャルメディアに卵の投稿をすれば、バイラル(拡散)につながる可能性がある」という見出しの記事を報じた。
同報道によると、最近アメリカの消費者が「卵ブーム」を乗り切るためにSNSを活用し始め、卵不足に関連するコンテンツがオンラインで数百万回の閲覧数を記録しているという。
自身のTikTokアカウントに卵の価格に関する動画を投稿したクリエイターのマグダ氏は、「みんなが卵の価格や物価高について話しているので驚かない」と語った。彼は2012年からSNSを利用しているが、人気を博したのは最近のことだ。先月、卵に関連する動画が注目を集め、TikTokユーザーから米国全土のスーパーの卵価格を追跡するGoogleスプレッドシートの共有を求める要望が殺到したという。

現在、マグダ氏のような他のクリエイターも「卵コンテンツ」に注力している。最近、TikTokではコストコなどで卵の陳列棚を取り囲む人々の様子や、バレンタインデーに彼女に卵をプレゼントしようとする男性の姿を捉えたショート動画が人気を集めている。あるインフルエンサーは、スーパーで購入した卵を孵化させてヒナを育てる過程を動画に収めて投稿し、その動画はTikTokで500万回の閲覧数を記録した。これを見たネットユーザーたちは「私も自分でやってみたい」といったコメントを寄せている。
米連邦データによると、A級大卵12個入りパックの平均小売価格は1月に4.95ドル(約739円)を記録した。これは1か月前より15.2%、1年前と比べて53%の上昇だ。2023年1月に記録した過去最高価格(4.82ドル(約720円))も更新した。最近のアメリカにおける卵価格高騰の背景には、国内で拡大している鳥インフルエンザの影響が指摘されている。一部の地域では、卵の供給状況によっては一般の食料品店で品薄状態が発生している。
このため最近、家庭で直接卵を調達しようと鶏を購入する人々が増加し、彼らを対象とした雌鶏レンタルサービスまで登場している。