
「どうしても旅行や移動を避けること」
米テキサス州ヒューストン周辺をはじめ、ルイジアナ州、ミシシッピ州、ジョージア州など南部地域を異例の冬の嵐が襲った。米国国立気象局(NWS)のヒューストン支所は20日(現地時間)午後、「ヒューストン周辺およびテキサス南東部で歴史的な大雪が予想される。寒冷な天候と極寒警報も発令中だ」と警告した。
NWSは21日、テキサス南東部のヒューストンからフロリダ西部、ジョージア州南東部に至るメキシコ湾岸地域に一斉に冬の暴風警報を発令。これらの地域では時間当たり平均5~10cm、多いところでは8~15cmの積雪が予報された。
2018年以来初の降雪を記録した地域もあり、史上初の吹雪警報も発令された。NWSによると、ルイジアナ州バトンルージュ市内では同日午前に3.8cmの積雪を観測。これは2018年以来、同市で初めての降雪だった。また、ルイジアナ南部を管轄するNWSのレイクチャールズ支所は同日未明、同地域で史上初となる吹雪警報を発令した。
異例の冬の暴風により、ヒューストンの2空港でほぼ全ての航空便の運航が中止された。航空便追跡サイト「FlightAware」は、同日午前の時点で米国内の約2,000便がキャンセル、約1万便が遅延したと伝えた。
テキサス南部とフロリダ西部を結ぶ州間高速道路10号線の一部区間は路面凍結により閉鎖され、近隣地域の一部では通行が禁止された。
ロイター通信は、大規模海港のヒューストン港はメキシコ湾の気象悪化により前日から船舶の運航を中止されたと報じた。コンテナターミナルのトラックゲートも閉鎖された。
NWSによれば、米国東部の3分の2に相当する地域で寒波が継続している。今週末にかけて南東部地域の気温が平年並みに回復する見込みだ。一方、中北部と東海岸地域の大部分は今月初めから北極寒波に見舞われている。
CNNは、米国内で約4,000万人が寒波や冬の爆風などの冬季気象警報の影響下にあると伝えた。