
ファッション業界が不況下で苦戦する中、「コスパ重視のファッション」が台頭している。実用的な衣服購入の需要が急増し、ダイソーの「5,000ウォン(約527円)の衣類」が注目を集め、ファッションプラットフォームでもコスパ重視の衣服が飛ぶように売れている。
4日、カカオスタイルが運営するファッションECプラットフォーム「ジグザグ」によると、2月4日から24日までの3週間でスラックスの取引額が前年同期比388%増加した。白シャツの取引額も248%増し、Hラインスカート(183%)、ジャケット(164%)、ビジネスシューズ(137%)なども2倍以上伸びた。

特に3万〜7万ウォン台(約3,162円~約7,378円)の高コスパで、汎用性の高い製品が人気だという。ベーシックなコスパ重視アイテムを多様に活用し、普段着として着用する需要が増えているという。
カカオスタイルの関係者は「景気低迷で消費マインドが冷え込み、他人の目を気にして高価な製品を買っていた結婚式や面接用の服も、手頃な価格と実用的なデザインを兼ね備えたコスパ重視商品が人気を集めている」と語った。

2万ウォン(約2,107円)台のジーンズで最近注目を集めるNCベーシックも、コスパ重視ファッション市場の拡大を示す事例だ。2023年にローンチしたNCベーシックは、イーランドリテールが展開するSPAブランドで、コスパ重視ファッションの代名詞となっている。先月1日、ソウル松坡(ソンパ)区のNC松坡(ソンパ)店の1階に初の大型モデル店舗をリニューアルオープンした。小型店舗での需要を確認したイーランドリテールが、本格的に「コスパ重視ファッション」市場の拡大に乗り出したということだ。Tシャツ9,900ウォン(約1,043円)、ジーンズ1万9,900ウォン(約2,097円)、シャツ1万9,900ウォン(約2,097円)など、NCベーシックは全商品の約80%を3万ウォン(約3,161円)以下で構成している。

コスパ重視ファッションの消費は、ダイソーでも顕著だ。ダイソーによると、昨年10月から今年1月までの冬物衣料の販売額は前年同期比86%増加した。一般的なSPAブランドより安価な商品を求める消費者層が積極的に動いた結果だ。ダイソーは冬物衣料の需要を確認し、今年は商品ラインナップを拡充。スウェット、パーカーなどの新商品を加え、計60アイテムに拡大した。デザインをシンプルにし、マーケティング費用を抑えることで、5,000ウォン(約527円)ながら品質の良い製品を提供し、市場で成功を収めた。