トルコ政府は13日、ドイツのスポーツ用品メーカー「アディダス」に対し、スニーカーに豚革が使用されていたにもかかわらず、それを明示しなかったとして、1万5,000ドル(約228万4,002円)の罰金を科したことを発表した。
フランスの国際的なニュース通信社「AFP」によると、トルコ当局はアディダス社のスニーカーモデル「サンバ(Samba OG)」に豚革が使用されていたにもかかわらず、商品説明に「本革」とのみ記載されていたことを問題視し、罰金を科したという。
トルコでは、社会の大多数がイスラム教徒であり、豚肉を避ける文化が根強い。製品に豚に由来する素材が使用されている場合、広告や製品説明にその旨を明示することが法律で義務付けられている。
トルコ宗務庁(宗教関連業務を担当する行政機関)は2020年に、豚革や豚毛を使用した靴や衣類の製造を認めない見解を示し、豚革が加工されても宗教的に浄化されることはないとの立場を強調していた。
アディダス側は罰金に関するコメントを避けているが、オンライン上の製品説明は修正されたとの報道がされている。