
ドナルド・トランプ米大統領が中国に10%の関税を課すことを決定した中、韓国株式市場ではレアアース(希土類)関連銘柄が急騰している。レアアース関連銘柄は米中貿易摩擦が浮き彫りになるたびに揺れ動く傾向がある。
3日午前9時46分現在、ユニオン・コープは前日比1250ウォン(24.7%)上昇し6,310ウォン(約668円)で取引されている。ユニオンはレアアース磁石を代替するフェライト磁石を生産している。そのほか、レアアース関連銘柄に分類されるユニオン・マテリアルズ(17.46%)、Dongkuk Refractories & Steel(9.65%)、三和電子工業(サムファ・エレクトニクㇲ)(8.33%)、Tplex Co Ltd(8.32%)も揺れ動いている。
レアアースは、特別な磁気及び電気化学的特性を持つ17元素を抽出できる戦略資源であり、半導体、電子、原子力工学などで重要な役割を果たしている。中国はグローバルレアアース市場の大部分を支配している。このため、米中貿易摩擦によってレアアース供給網に問題が発生すれば、レアアースを代替できる原料需要が増加するとの期待感が高まっている。
最近、トランプ大統領は中国に追加で10%の一律関税を課す内容の大統領令に署名した。中国は世界貿易機関(WTO)への提訴を含む報復措置を講じると公言した。
専門家は、中国がレアアース輸出制限措置も講じると見ている。中国人民大学国際関係学院の王義桅 (ワン・イーウェイ)教授は、香港 サウス・チャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)とのインタビューで「中国のレアアース輸出制限に備えて、米国も中国依存度を下げる方法を模索しているが、これは時間とコストがかかる」とし、「米国はグローバル供給網などの分野で中国の先導的地位を揺るがすことはできず、中国は明らかに断固たる対応をするだろう」と強調した。