
防衛関連株が強い上昇を見せている。ドナルド・トランプ米大統領とウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領の首脳会談が不調に終わった影響とみられる。
4日午前9時23分現在、ハンファ・エアロスペースは前日比6万5,000ウォン(約6,849円、10.94%)上昇し65万9,000ウォン(約6万9,439円)、現代ロテムは6,800ウォン(約717円、8.7%)上昇し8万5,000ウォン(約8,956円)でそれぞれ取引されている。ハンファシステム(6.14%)、LIGネクスワン(5.36%)、韓国航空宇宙(3.49%)なども堅調な動きを見せている。
これは、先月28日(現地時間)に行われた米国・ウクライナ首脳会談が何の成果も得られず「合意なし」で終わったことが影響している。西側の支援なしでは戦争継続が困難なウクライナの状況を目の当たりにした世界各国が、国防力強化への投資を競って増やすとの期待から、防衛関連株への投資意欲が刺激されたものだ。
首脳会談では、ゼレンスキー氏がロシアのウラジーミル・プーチン大統領による過去の平和協定違反を指摘し、米国に明確な安全保障措置を求めたが、トランプ氏はこれを「無礼だ」とまで言い切った。外交の場では極めて異例の発言である。
しかし、ゼレンスキー氏は首脳会談の不調後、トランプ氏が要求した鉱物協定への署名意向を示し歩み寄りを見せているが、逆に米国側はウクライナの政権交代にまで言及するなど圧力を強めている。
停戦への期待が高まっていた中東地域で軍事的緊張が再び高まっていることも、防衛関連株の上昇を後押ししている。イスラエルとパレスチナ武装組織ハマスの停戦延長交渉が行き詰まると、イスラエルは3日(現地時間)、ガザ地区の各地で空爆を実施。この攻撃で2人が死亡した。