
女優の故キム・セロンが未成年であった時期に交際したとの疑惑が浮上した俳優キム・スヒョンが、広告主らから訴訟を起こされたことが判明した。
4月29日、海外メディア「ハンギョン・ドットコム」の取材によると、A社は4月25日、ソウル中央地裁にキム・スヒョンと所属事務所ゴールドメダリストを相手取り、5億ウォン(約4,970万1,295円)の損害賠償請求訴訟を起こした。これ以外にも複数の企業がキム・スヒョンとゴールドメダリストに対し損害賠償を請求する訴訟を起こしており、訴訟額は数十億ウォンに上るとの見方も出ている。
キム・セロンに関する私生活の疑惑が浮上する前、キム・スヒョンは去年韓国で放映されたtvNドラマ『涙の女王』のヒットを受け、「EIDER」、「シャブオールデイ」、「DINTO」、「ホームプラス」、「新韓銀行」、「TOUS les JOURS」、「CUCKOO」、「プラダ」、「ジョー マローン ロンドン」など16社のモデルを務めていた。アウトドアブランドや衣料品、化粧品、レストランのほか、家電製品、グローバルラグジュアリーブランドまで、幅広い業種にわたっていた。
しかし、論争後、キム・スヒョンの所属事務所の対応が不適切だったとして批判を浴び、広告業界ではキム・スヒョンの広告映像やイメージの削除など、起用の痕跡を消す動きが広がった。キム・スヒョンが「高額の違約金を支払わなければならないのではないか」との声も上がった。
業界関係者によると、トップクラス芸能人の場合、韓国内向けの広告で1年間のモデル料は7億〜10億ウォン(約6,960万6,722円〜約9,946万9,826円)程度とされる。海外向け広告の場合、地域によって異なるが、30億ウォン(約2億9,835万6,058円)以上になることもあるという。違約金は通常モデル料の2倍程度で、その他の損害も含まれる。キム・スヒョンは高額なギャラで、多数の広告契約を結んでいるため、最悪の場合、違約金が200億ウォン(約19億8,931万7,365円)を超える可能性があるとの見方もある。
ただし、契約書の内容によって違約金の金額が変わる可能性もあるという。ある関係者は「キム・スヒョンのようなトップクラス芸能人の場合、契約書にあらゆる状況を細かく記載する」とし、「社会的な物議を醸す論争が、現行法上裁判で有罪判決を受けた場合のみ該当するのか、それとも虚偽の事実でもブランドのイメージを損なう場合には問題視されるのか、確認が必要だ」と述べた。
2021年に元恋人との私生活を巡る論争が起きた俳優キム・ソンホも、出演中だった韓国のテレビ局KBS2TVのバラエティ番組『1泊2日』から降板するほどの批判を受け、広告業界では画像や動画が削除されるなど「痕跡消し」が行われた。しかしその後、事態が落ち着くと非公開にされていた広告の素材が再び表示されるようになった。当時「キム・ソンホが50億ウォン(約4億9,757万1,849円)の違約金を支払う可能性がある」との噂が流れたが、実際に彼に違約金を請求した広告主はいなかったとされる。
一方、タレントのイ・スグンは広告モデルを務めていた自動車用品専門企業「BULLSONE」から20億ウォン(約1億9,896万7,359円)台の損害賠償訴訟を起こされたが法的争いの末、モデル料として支払われた2億5000万ウォン(約2,488万326円)の280%に当たる7億ウォン(約6,960万6,722円円)を支払うよう命じられた。メンバーをいじめしたとの疑惑が浮上したグループT-ARAも、同様の論争で損害賠償訴訟を起こされ、モデル料の2倍に当たる4億ウォン(約3,981万1,294円)の違約金を支払った。