
アップルの人工知能(AI)システム「アップルインテリジェンス」が、韓国語を含む計8言語を新たにサポートする。ユーザーが自身のアップル端末を探せる「探す」機能は、リリースから約6年を経て韓国でも導入された。
アップルは1日、韓国語のほかフランス語、ドイツ語、イタリア語、ポルトガル語(ブラジル)、スペイン語、日本語、中国語(簡体字)の8言語でアップルインテリジェンスが利用可能になったと発表した。シンガポール、インドのユーザー向けの地域別英語も提供される。
韓国語など新規言語のサポートは、アップルインテリジェンスのリリースから約5カ月後のことだ。アップルは昨年10月、iPhone、iPad、Macなど自社端末向けにiOS 18.1、iPadOS 18.1、macOS Sequoia15.1の無償ソフトウェアアップデートを通じて、アップルインテリジェンスを導入した。
アップルインテリジェンスは、アップルが開発した生成AIベースの機能を搭載している。
文章作成ツールでは、文章の書き直しや校正、要約が可能で、文体を「専門的」、「簡潔」、「親しみやすい」などに変更できる。「変更内容の説明」機能を使えば、変更したい箇所を指定して新たな表現で文章を提案してもらえる。
写真の不要な部分を消せる「クリーンアップ」機能も搭載した。「最優先メッセージ」は最重要事項を確認できる機能で、昼食の予定や搭乗券など重要または緊急の用件をメールボックスの最上部に要約して表示する。また「スマート返信」は、メール内の質問を識別し、漏れなく返信できるよう内容を提案する。

「最優先通知」は、緊急確認が必要な通知を優先表示する。「電話」アプリで通話中に録音を開始すると、自動的に相手にその旨を通知。通話終了後、アップルインテリジェンスが内容を要約し、要点をまとめて簡潔に表示する。
「ビジュアルインテリジェンス」機能も備わっている。これは、テキストの要約やコピー、多言語翻訳、電話番号・メールアドレスの検出と連絡先への追加オプション提供など、多様な機能をサポートする。
Google検索で購入品の販売元を探したり、授業ノートの複雑な図表について説明を受けたりすることも可能だ。このプロセスは、ChatGPTを通じて行われる。
ビジュアルインテリジェンスは、iPhone 16シリーズのカメラコントロールボタンを長押しすることで利用できる。
アップルはiOS、iPadOS、macOS内のSiriと文章作成ツールにChatGPT機能を導入する予定だ。ユーザーが複数のアプリを行き来する必要なく、ChatGPTの専門知識や画像・文書理解能力を活用できる。ChatGPTが統合されたSiriは、特定の要求に対してChatGPTの利用を提案し、その回答をSiriが直接伝える仕組みだ。
ユーザーは、ChatGPTアカウントを作成せずにこの機能を利用でき、ChatGPTの有効化もユーザーが選択できる。アカウントなしで使用する場合、運営会社のOpenAIはユーザーの要求を保存せず、ユーザーのIPアドレスも開示されないよう処理される。

アップル端末の位置を特定できる「探す」機能も韓国で導入された。この機能は、約6年前に導入されたものの、韓国では提供されていなかった。
アップルはこの日、韓国でも「探す」機能がサポートされると発表した。「探す」アプリを通じて、ユーザーの個人情報を安全に保護しつつ、アップル端末の位置を地図上で確認できるようになった。ユーザーの位置を家族や友人と共有することも可能だ。
アップルのサービス製品シニアディレクターのデビッド・ドン氏は「『探す』は、ユーザーが友人や家族、個人の所有物など、最も大切なものの位置を把握できる重要なツールであり、韓国でも提供できることを非常に嬉しく思う」と述べ、「旅行中や友人との待ち合わせ時に、プライバシーを守りながらつながりを維持し、情報を共有できる」と説明した。
しかし、アップルは最近、よりパーソナライズされた体験を提供する「アップルインテリジェンスSiri」の発売延期により、韓国と米国で反発を招いている。
韓国では、ソウルYMCA市民中継室が公正取引委員会に対し、アップルが表示広告法に違反していないか調査するよう要請した。アップルインテリジェンスSiriを期待して新型iPhoneを購入したが、発売日程が遅れたため、アップルが虚偽・誇大広告を行ったという主張だ。
また米国では、同様の理由でiPhone購入者らがカリフォルニア州サンノゼ裁判所にアップルを相手取って集団訴訟を提起している。