ドナルド・トランプ次期大統領は23日(現地時間)、アメリカ国内でトランスジェンダーの権利拡大に対する反対姿勢を改めて強調し、「大統領就任初日からトランスジェンダーの暴走を止める」と表明した。共和党が上下両院を制し、ホワイトハウスを掌握する状況での発言は、LGBTQ(性的少数者)の権利拡大を推進する勢力への強い対抗姿勢を示している。
同日、ニューヨーク・タイムズなど主要海外メディアは、トランプ次期大統領がアリゾナ州フェニックスで開かれた若手保守派イベント「アメリカフェスト」に出席した際の発言を報じた。トランプ次期大統領は、「子どもへの性的危害を終わらせ、軍隊や初等・中等教育機関からトランスジェンダーを排除する大統領令に署名する」と明言した。また、「女子スポーツから男性を排除する」とし、「アメリカ政府の公式見解は、男性と女性の2つの性別のみが存在するという立場を取る」と付け加えた。
トランプ次期大統領は、フェニックスがあるアリゾナ州がメキシコと国境を接していることを踏まえ、「不法移民による犯罪」への即時対応も約束した。
トランスジェンダー問題を含むポリティカル・コレクトネス(政治的正当性)は、近年のアメリカ政治における主要な争点となっている。民主党主導の州と共和党主導の州では、医療対応や公共図書館、学校図書館での関連書籍の取り扱いなど、相反する政策が進められている。最近の議会では、年次国防予算案が可決される際、軍人の子どもに対する一部の性別適合治療への資金提供を阻止する条項が盛り込まれるなど、この問題を巡る対立が深まっている。
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