ニューヨーク株式市場の主要指数は、年内最後の連邦公開市場委員会(FOMC)を前に、期待感と警戒感が交錯し、まちまちな動きを見せた。ダウ工業株30種平均は小幅に下落したものの、ナスダック総合指数はハイテク株の堅調さを背景に過去最高値を更新した。
16日(現地時間)、ニューヨーク証券取引所(NYSE)の終値で、ダウ工業株30種平均は前日比110.58ポイント(0.25%)安の4万3717ドル48セントで取引を終えた。一方、S&P500指数は22.99ポイント(0.38%)高の6万74ドル8セント、ナスダック総合指数は247.17ポイント(1.24%)高の2万173ドル89セントで取引を終えた。
半導体株は連日の急騰が続いている。主要半導体株で構成されるフィラデルフィア半導体指数は、13日に3%超上昇した後、この日も2%以上上昇した。マイクロンが5%、マーベル・テクノロジーが3%以上値を上げ、テラダインも約5%高となった。
ブロードコムは11%急騰した。同社が人工知能(AI)半導体大手のエヌビディア(-1.68%)を脅かす存在として注目されているためだ。ブロードコムはエヌビディアのように独自のAIチップは開発していないが、大手テクノロジー企業と各種カスタムチップを開発している。ブロードコムは12日の決算発表で「大手クラウド企業3社とAIチップを開発中」と明かした。これらの企業はグーグル、フェイスブックの親会社であるMeta、TikTokを運営する中国のバイトダンスとされる。
テスラも6.14%高の463.02ドル(約67,100円)で終値を付け、連日最高値を更新した。専門家たちが相次いで目標株価を引き上げたことが背景にある。米金融メディア「バロンズ」などによると、テスラの分析家で知られるウェドブッシュ証券のアナリスト、ダン・アイブス氏は、報告書でテスラの目標株価を従来の400ドル(約58,000円)から515ドル(約74,700円)に引き上がったと述べた。さらに、テスラの勢いが維持される場合、650ドル(約94,200円)まで上昇する可能性があるとの見方を示した。
利下げへの期待が投資家の心理を刺激したと見られる。市場は米連邦準備制度理事会(FRB)が12月のFOMCで0.25ポイントの利下げを行うと予想している。FRBは9月と11月の2回連続で政策金利を据え置いていた。
ただ最近、FRBが金融政策の判断材料とする物価指標が予想を上回ったり、鈍化傾向から反転したりしており、来年の利下げ見通しが修正される可能性も指摘されている。フリーダム・キャピタル・マーケッツのグローバル戦略アナリストであるジェイ・ウッズ主席は「9月の最初の利下げ以降、失業率は安定しているが、インフレ率はわずかに上昇している。利下げ開始以来、インフレは毎月上昇しているが、これが一時的な現象なのか、新たなトレンドの始まりなのかはまだ不明だ」と述べた。
コメント0