中国の著名なエコノミストが、今後3~5年間の中国経済の成長率について、3~4%の水準が現実的だと見解を示した。
中国SDIC証券の元チーフエコノミストである高善文は12日(現地時間)、米ワシントンDCで開かれた会合で、「過去2~3年間の公式成長率は年平均5%近くだが、実際は2%程度だったと推測される」と発言した。
さらに、「この推測が正しいなら、今後3~5年間の成長率は3~4%がより現実的な予測だろう。ただし、公式発表は一貫して5%前後になるだろう」と強調した。
同氏はこれまで中国の規制当局や最高指導部に助言を行ってきた。今月初めには、若者の深刻な失業問題により消費が低迷していると分析し、注目を集めた。また、不動産市場の低迷や地方政府の負債危機が経済成長に打撃を与え続けていると指摘。抜本的な改革が必要だが、その実現は極めて難しいと述べた。
中国当局は今年、約5%の成長目標を掲げたが、景気回復は難航している。昨年9月末には1兆元(約20兆7,000億円)の長期流動性を市場に供給し、利下げや株式市場の安定化策、不動産市場の活性化策などを打ち出した。
中国政府は11~12日に来年の経済政策の方向性を決める年次会議を開催し、財政赤字と超長期特別国債の発行、更なる利下げを含む流動性供給策を継続する方針を示した。
コメント0